オフィシャルブログ

月別アーカイブ: 2015年9月

製造中止になった昔の水中メガネの再現(ステンレス枠)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

<質の高い水中メガネを蘇らせる>

今回は、この時に初めてお取引をさせていただいたお客様のご依頼です。こちらのご相談をいただいたのは、今から5年ほど前でした。ダイビングなどのマリンスポーツや、海女さんには欠かすことのできない水中メガネを作りたいとのご相談でした。

以前は、ステンレスの枠とゴム素材の組み合わせで作られていた水中メガネですが、このステンレス枠が、今では加工しやすい樹脂に取って代わり、また、製品自体を輸入したり、海外の自社工場へ発注したりしてしまうため、かつて生産を支えていた職人さんも、今では現場を離れ、その技術を受け継ぐ人もいないため、ステンレス枠の国産水中メガネ自体見ることもなくなってしまいました。

もちろん、採算がとれるものではないことは重々承知でしたが、今も質の高いステンレス枠の水中メガネが必要な方は当然おられ、丈夫な、国産の水中メガネを蘇らせたいという取引先様の情熱もあり、その期待になんとかお応えできないかと、社内で検討を始めました。


<水中メガネの製作工程>

今回は、まずはかつて水中メガネを作っていた他社の製造工場から、眠ったままになっていた機械を再生するところからスタートしました。再生といっても、メンテナンスすればすぐ動くといったものではなく、廃番となっている部品の調達などからコツコツと問題をクリアしていきました。 技術面でも、枠と、スカート本体(顔に当てるシリコン部分)とのつなぎ目処理など、熟練職人の高度な技を、長年商品開発に携わってきた弊社のノウハウをフルに活用して臨みました。

2? ? ? ? ? ? ? ? ? ?1

<杉原産業からのコメント>

試行錯誤の結果、職人が作ったものとなんら遜色ない高品質の水中メガネを製作することができました。ステンレス枠は製作の都度、サンプルを水中メガネの枠に合わせて長さなどを微調整します。 検品も、手厚く、ひとつひとつ丁寧に、時間をかけることで、今ではなんと一年に約8万個ほどを製作しています。
生産ラインが走り出してからの五年間、五十万個は作ってきましたが、まだ一度も 不良品もなく、お陰様でお得意様には大変ご満足頂いています。

当初は思いもしなかった結果がついてくる。そのためには、まず諦めずに、やること! 良い方向に、できると考え、そこでしか作ることができない製品を作り続けていく。
→決断・継続こそが特に求められるパーツ部品製作は、日本の部品屋・杉原産業までご相談ください!

ねじ切り用のダイスから製作した だんじりで使うヒートン金具

<だんじりの神輿に、ふさを下げる丈夫なヒートン金具を>

 

今回は大阪のお祭り「だんじり」で使うヒートン金具のご依頼です。ヒートン金具自体は釣具やアクセサリなどにも使用されている金具で、一般に広く流通していますが、今回の依頼は100個という
小ロットだったことと、また、だんじりの神輿に下げる房は重いため、それに耐えうる、太く、長いものを、とのことでご依頼をいただきました。

 

ちなみに「ふさ」とは組紐の先端部の房のことです。神輿の四角にも下げることは多いですが、だんじりのふさは巨大で、荒々しい神輿の動きに合わせて振られるため、それを下げるヒートン金具もそれだけ丈夫なものが必要です。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA



ずいぶんご希望のものを探されたとのことでしたが、作ってくれるところがどこにもなく、困られて弊社(杉原産業)のサイトをご覧いただいたと聞いては、引き受けないわけにはいきません!

 

今回はもともと規格に無いサイズをご希望だったので、実際のヒートン金具を作るための「ダイス」と呼ばれる型がありませんでした。ダイスとは、ネジ山をつけるための治具のことで、金具製作には必ずこの治具が必要です。今回はまずはそのダイスを作るところから作業を開始しました。

 

<ヒートン金具製作工程>

 

超硬合金を使ってダイス(治具)を作る

ステンレスを寸法を測って切断

ねじ切り(ステンレスにネジ山をつける)

輪の部分を成型・溶接

バレル(磨き作業)

 

<杉原産業からのコメント>

 

まず今回の依頼を受けたきっかけとして、作ってくれる所がなく、困られている、というのが一番にありました。今回のように規格にない金具を作るときは、どこの会社もそうだと思いますが、その金具を作るための冶具からの製作になります。

 

やっている所がない、規格にないというのは、もちろんそれだけ需要が薄いということが挙げられますが、どこもやらないことを「やる」ことに値打ちがあると私どもは考えます。

 

もちろん苦労もしましたが、試行錯誤の結果、ご希望に沿ったヒートン金具を作ることができました。出来上がったヒートン金具は先端の輪の部分は溶接加工しているため、ろう付け加工に比べてかなり強度があります。

 

また、ステンレスも当初は太さが4ミリのものを考えていましたが、ヒートン金具としてはかなり太い4.5ミリの線を採用することで、少々のことでは曲がらない丈夫な金具として仕上げることができました。当然、金属ですので、太ければそれだけ加工には技術が必要になりますが、それもお客様に満足いただいた結果を思うと、弊社としてもご期待に添えたのではないかと嬉しい限りです。だんじりといえば関西では大きな伝統あるお祭りです。その神輿に下がる房。そこに弊社の製品が使われていることを想像すればこんな達成感はほかにありません。

カーアクセサリー用の特殊ネジ製作

<特殊ネジ製作のご依頼経緯>

今回は、愛知県のカーアクセサリーメーカー様から、車のギアチェンジを行うシフトレバーのジョイント部分に使う、特殊なネジの製作依頼です。

このお客様は、懇意にされている業者様に今回の特殊ネジ製作の依頼をされたとのことでしたが、図面が無く、ネジ山の高さなど、わからない部分が多かったので、受けるのは難しいと断られたようでした。
困ってインターネットで別の業者を探していた時に、たまたま杉原産業のホームページを見ていただいて、ご相談を受けました。

まず、サンプルの打ち合わせをするために会社に来社されるという話でしたが、作りたいものの形などを口頭でご説明いただいていたので、それまでにサンプルを作って打ち合わせ時に見せた方が話が早いだろう!と思い、図面が無い状態でしたが、サンプルを作りました。

ネジ部分のサイズも分からない、ネジ切り深さも分からない、わかるのは形と用途だけの状態だったので、サンプル製作は今までの経験を基に製作を行いました。

1週間後に打ち合わせでお客様が弊社に尋ねられたので、早速サンプルを見ていただきました。
お客様からは「えっ、もうできてるんですか?しかも、これでばっちりですよ!」と驚きと喜びのお声をいただき、打ち合わせで詳しく色々とお話をして、正式な設計図が送られてきました。
そこで、改めて100個のご注文を頂きました。

sugi01


左がサンプル。右が完成品。

<特殊ネジの製作工程>

切削加工(NC自動旋盤のスイス型)で、ネジ全体の縦幅31ミリ外径14ミリ、ツバの部分横幅18ミリ、縦幅3ミリの原形を作る。

ネジ空洞部の内径10ミリ部分に9ミリドリルで22ミリ開け、内径8ミリ部分は6ミリドリルにて貫通地点の33ミリまで開ける。

内径のネジ加工は、ボーリングバイトにて10ミリの部分のみ行い、そのあと、ツバ側内径部分に面取りを行う。

内径8ミリ部分はベンチレース加工(卓上旋盤)でタップというドリルを利用して内系調整を行う。

ツバの内径部分の面取りは1.5角バイト(角型の棒みたいなもの)を使い、下挽き(ちょっと荒い下地みたいなもの)をする。

ネジ部分の面取り

突切りでネジ山加工を行います。

このようにしてネジを作りました。

sugi02


左がサンプル。右が完成品。

sugi03


完成した特殊ネジを製品にとりつけた状態です。

<担当者から一言>

今回の特殊ネジは、最初は図面がない状態でサンプルを作るなど、リスクになるようなことも多く、堅実な業者さんであれば、なかなか引き受けにくいだろうな~と感じましたが、最終的にはお客様から「今まで出来なかったことを、これからも色々と相談させていただきます」とお声もいただき、うれしい限りです。

杉原産業では、多種多様な金属パーツ、特殊ネジ等もお手伝いをさせていただいております。
他所の業者さんに断られたけど諦められない金属パーツ、特殊ネジがありましたら、「やってもらって良かった」そう言ってもらえるように40年のノウハウで「できません。ではなくやってみる、難しそうでも考えます!」の気持ちでご対応させていただきます。お気軽に大阪の杉原産業にお問合せください。

特注で作った金属パーツ ヘキサゴンイヤリング(六角形のイヤリング)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

(写真1)杉原産業で製作したヘキサゴンイヤリングパーツ

 

<難しいイヤリングの特注依頼>

今回、個人のお客様から六角形のイヤリングパーツを製作してほしいと依頼がありました。
このお客様は、少し前まで別の金属パーツ加工業者にこの六角形のイヤリングの製作をしてもらっていたようでしたが、その金属パーツ加工業者の諸事情により、このイヤリングを作れなくなったようで、新たに特注で作ってくれる会社を探していたのですが、そもそも作れる会社がなかなか無く、困っていたようです。
それでも諦めずにインターネットで探されていた時に、たまたま杉原産業のホームページを見て、お問い合わせを頂きました。

製品名:ヘキサゴンイヤリング
材料:真鍮(金メッキ)
数量:サイズ2種類を各100個
納期:約2週間
カテゴリ:アクセサリー

実はこの六角形のイヤリング。
頭の中では簡単に形の想像が付きますが、製作をするとなると高度な技術・ロットが必要になります。
その為、最初はどの程度の仕上がりで作れるのか分かりませんでしたが、今まで他の会社が作れていたものだったら、うちで出来ないはずはないと思い、快く引き受けました。

 

<加工が難しい金属パーツだったが後払いにて対応>

製作に入る前に、サンプルをお客様から送って頂いて実物の形を確認しました。
写真のようにゴールドのメッキ加工をしているイヤリングです。

hexa02

(写真2)サンプルで頂いたヘキサゴンイヤリング(中途半端な形状、メッキ光沢色でした)

ご依頼を引き受けた時に、お客様からは支払いをすると言って頂いたのですが、お客様の商品へのご要望がいまひとつ明確でなかったので、
「完成したものを見て頂いて、気に入った場合に料金のお支払をお願いします」
と、お伝えしておりました。

一般的にこの形状の金属パーツ製作は線を曲げたり、溶接をしたり、カットなどをしますが、今回は試行錯誤を繰り返して別の方法にて製作させていただきました。

その方法については、弊社のノウハウに当たるのでお伝えすることはできませんが、大きな金属パーツ加工会社ではなかなか行えないような工夫をしており、ロットも少なく、サンプル出しはお客様負担が多大になるため、お断りしてから生地サンプルまではいきなり完成まで持って行きました。最終のメッキは、サンプルの色が中途半端なので、こちらで色見本を別に提出し、了解をとり、完成してすぐにお客様に見て頂きました。

 

<完成した金属のイヤリングパーツを見て頂いて>

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

(写真3,4)左がサンプル、右が杉原産業で作ったもので、比べてみると差は歴然でした。(形状、メッキ等々)

お客様からは「以前のものよりキレイな形で、メッキもキレイに出来ているので、本当に良かった、素晴らしい。また次もお願いしたいです!新しい商品も重ねてダブルで」と嬉しいお言葉を頂きました。

 

<お客様から喜んでいただける金属パーツの特注>

今回のご依頼を受けた本当の理由は、お客様が本気で欲しいと思っていたのに、作ってくれる会社が無いと困っておられ、仕事に対しても情熱を持っておられたので、「やってあげたい!」という気持ちからでした。

サンプル商品をみて、本当に難しいご依頼ではありましたが、小ロット、価格、形状、メッキ、製作方法等、作った後にお客様に喜んで頂けたので、チャレンジして良かったです。

金属パーツの特注加工について、他の業者で「無理です」と断られた、値段が合わなくて困っている方、あきらめる前に杉原産業にご相談ください!
小ロットでも、単発でも、短納期でも、低単価でも、限界までな40年間で培った技術とノウハウでやってみせます!

針にこだわったストールピン アクセサリーパーツのオーダー製作

ストールピン

<商品詳細>
商品 :ストールピン
材料 :真鍮
納期 :無し
ロット:数千個

他の業者に断られ、諦めかけていた時に

ご依頼頂いたのは、ストールピンのオーダー製作。
今回も、以前までは別の製作業者さんにお願いしていたようですが、ロットが数千個という少ない数では出来ないと断られて困っていたところで弊社のホームページを見てお問合せを頂きました。

このストールピンですが、簡単な加工のように思うのですが、実は製作工程が意外に多く、小ロットではなかなか採算が合いません。
ただ、採算が合わないという理由で他でも断れていて、本当に困っておられたので、「やるしかない!」という思いで最終的に請ける事にしました。

ストールピンとは?

そもそもストールピンとは、ストールを留める為のピンのことで、他に色々と呼び方が有ります。
例えば、カブトピン、キルトピン、ショールピンなどの名称で呼ばれる事もあります。
主な使い方はストールやショールを留める為に使うのですが、宝石やちょっとしたアクセサリー要素をプラスすることによって、留めるだけでなくオシャレに使うアクセサリーとして使う事ができます。

ハンドメイドのアクセサリー製作でこのストールピンを作られる方も多いので、雑貨屋さんや手芸店に行くと売っている事もしばしばあります。
ブローチの代わりにつけられる方もおられるので、ブローチピンとも呼ばれます。


OLYMPUS DIGITAL CAMERA


お客様からアクセサリーとして完成した写真を頂きました。


加工のポイント

ストールピンの製作工程は主に7つあります。

■棒状になっている真鍮をカットする。

■針先を削る。

■バネ状に巻く。

■切削加工で針のフタを作る。

■針先を収納できる個所などを作った後は、曲げ加工でフタを曲げる。

■フタと針の逆部分を溶接で固定する。

■金メッキ加工を行う。

kabuto02

そうして出来たのが、これ。(試作サンプル1回目)
先ず、この一般的な工程で針先を鉛筆の先のような角度に加工したものをサンプルで1回提出しました。
ただ、アッサリとこれではダメと断られてしましました。理由は針先です。
※実は、このストールピンを請けた時は用途を知らなくて、サンプルは頂いていたのですが、どんな用途で使うものなのかを聞いてなかったので知りませんでした。

後になってお客様から用途や注意点を聞いたところ、基本的に服等に刺すものになるので、画鋲のような針先では服に大きな穴が空いてしまうので、裁縫針のような滑らかな針先にして欲しいと要望がありました。
例えば、ボタンを服に付けた事が有る方には想像しやすいと思いますが、裁縫針というのは布に針が通りやすいけど、大きな穴が開きません。

要望通りの滑らかな針先にしていく為に、切削加工をする時の刃先を考え、更に刃の研ぎ方と刃の形状を変えながら何度も何度も加工を行い、3度目のサンプル提出でようやくOKを頂けました。


kabuto03


1回目よりも、更に針先が滑らかになっております。

針先のOKが出たので、ここからフタを作って完成です。


kabuto04


フタはこのようなもので、針と逆の方を溶接しています。

杉原産業から一言

3回目にサンプルを提出した時に、お客様に「やっと思ってたものができたかー!!」と気に入ってもらえて嬉しかったです。
弊社としても、穴のあき方であったり、針の入りやすさにこだわって作ったのは初めてで、「こんなところにこだわりがあるんやなぁ~」とおもしろい経験をさせていただきました。

杉原産業では、40年間で築き上げたノウハウとアイデアで悩んでいる方の助けになりたいと思っております。
諦める前にぜひ一度相談してください。

→ アクセサリーパーツの製作やオーダーなら杉原産業にお任せください。