今回は、よく魚釣りをされるお客様から「こんなブレード作れませんか?」と、お電話でご連絡を頂きました。
が、どんなブレードか分からないので、ルアーブレードは作れますけど、どんなものですか?と伝えると、メールを既に送って頂いていたらしく、すぐにそのメールを確認させていただきました。
メールに入っていたのはこの様な原案です。
蜘蛛の巣みたいなデザインのもので、サイズ感などがわかりませんでしたが、「サイズとか細かい事を教えていただければ製作できますよ!」とすぐにお伝えをさせていただき、サンプルを作る事になりました。
そもそもブレードって何?と言う方がいるかもしれませんので簡単に説明をさせていただくと。
シーバス釣りを良くされる方はご存知だと思いますが、いわゆるルアーでの「スズキ」を狙っての釣りに最適なルアーのテールに取付けるものです。
ブレードを取付ける意味は、デイゲーム(日がある時間帯の釣り)で、ブレードに光が当たってキラキラとシーバスをおびき寄せたり、水の中で動くことによりシーバスが最中の動きや波動を感じさせ安くするために用いるものです。また、ブレードの自重によって、深くまで早く沈むというメリットがあります。
簡単に言うと、シーバスをおびき寄せるアイテムです。
横と縦で27mmづつが希望の寸法でした。
そこでサンプルを製作するために、大きさを決めてから、デザインを書き直しました。
そして、エッチングをするためのフィルムを作成して、エッチングで型を抜きました。
それから、仕上げのために研磨を行い、ニッケルメッキも行いました。
こういうブレードを製作する場合、本来はプレス加工が好ましいのですが、エッチングで加工した理由は、納品数が100個と小ロットだったからです。
この様な納品数の場合はにプレス加工を使用してしまうと、型を作るだけでも相当費用がかかってきます。だからこそ、予算をおさえて製作をするために、エッチング加工を選びました。
それからサンプルが完成して、すぐにお客様に提出させていただきました。
ブレードの製作も金具パーツに当たるので、金具の加工にはある一定以上のロット数が無ければ、採算ベースで請けれない場合が多いです。
プレス加工は強度が高くなる半面、最初に型をつくる必要があるので、初期コストが掛かってしまいます。だからこそ、大量生産向けになってしまいます。
エッチング加工は小ロットでもできますが、大ロットの場合はかえって1個ごとのコストが掛かってしまいますので、小ロット向けと言えます。
代表的な2つの加工方法をお伝えしていますが、他にもいろんな加工方法があり、製作するもののサイズや最適な素材、その他色んな要素で決まってきます。
とはいっても、大抵は小ロットで請けてくれない加工業者様が多いのは「その会社にとって得意な加工方法」と言うものを持っているからだと思います。
プレス加工が得意な業者様に小ロットの依頼を出してもしてくれるかもしれませんが、金額が折り合わない等があると思います。
杉原産業は、いろんな手法でお客様の要望にアプローチができるので、難しくても考えてどうにかして作ろう!と頑張ります。
小ロットだから…と悩んでおられる方は、お気軽に杉原産業にご相談ください。