オフィシャルブログ

SUS304-WPBを使用して様々な場面で使える金属部材(バネ材)を製作した事例

Share on Facebook
LINEで送る

今回の事例は、金属部材を取り扱う方からのご依頼です。

SUS304-WPBを用いて「バネ材」とも呼ばれる、細い線状の金属部材を製作しました。

 

SUS304-WPBとは?

 

まず、今回使用したSUS304-WPBに関して少し解説します。

SUS304-WPBはバネを製作する際によく使われる金属で、ステンレスの一種です。

そもそもステンレスの番号は、下3桁の数字で種類が分別されています。

300番台が『オーステナイト系』、400番台が『フェライト系』か『マルテンサイト系』のステンレスです。

 

300番台のステンレスはニッケルとクロムが、400番台はクロムのみが配合されています。

そのほかの分類としましては

  • 200番台:ニッケル・クロムに加え、マンガンが配合されている
  • 600番台:ニッケル・クロムが配合されているが、析出硬化という特殊な工程を踏んでおり、硬度が高い

があります。

SUS304-WPBの類似材料としてSUS304-WPAがありますが、強度面を考慮した場合SUS304-WPBを選ぶのが無難です。

 

SUS304-WPBを業者から取り寄せ、線状に加工した

 

今回バネ材を作る際には、材料を別業者から取り寄せて加工する形式をとりました。

1から材料を作るとなると、工数もかかり、納期もより長くなります。

 

短納期で欲しい方もいらっしゃるので、その場合は材料をお取り寄せすることも珍しくありません。

特にステンレス鋼は種類がかなり多く、少しの配合率の違いで特性が変わってしまうこともあるため、「こういう特性の物が欲しい」と明確な要望があれば、取り寄せた方が良いという理由もあります。

 

◆加工の際には、径(太さ)に気を付ける

 

金属を線状に加工する際に気を付けなければいけないことの一つとして「径(太さ)」があります。

特にバネ材は、ここからバネ状に曲げて加工していくので、「加工しやすく、実用的な強度も確保する」ことを意識しながら設計しました。

 

まとめ:実現したいこだわりがあるなら是非お気軽に相談を!

今回、バネ材の製作事例を紹介しました。

材料の種類による特性の細かな違いを理解していなければ、お客様の要望に対して臨機応変に対応することはできません。

今回の製作事例ではバネ材として適した「SUS304-WPB」を使用しましたが、他にも「器具を天井から吊るときに使えるようにしたい」「○㎜の径で、最大限強度を出したい」など、お客様からの細かな要望にもお応えしています。

 

もし、そういった「こだわりを実現したい」と検討されているのであれば、是非『杉原産業』までご相談ください。

 

SUS304-WPBを使用したバネ材の製作を検討中の方は『杉原産業』まで!